☆北海道中膝栗毛

北海道中膝栗毛（七）　芹香 ママ

この旅も夫を誘ったのだが 「芹香と行ってくれば」 とていよく振られたのだ。親子の気安さからお互いに言いたい放題のか、これって幸せな関係なのかも知れない。

彼女にしても彼女の娘とは同じように思っている筈である。その年代に来て初めて理解できるものだと、昔の自分を諌め振り返った。

最終日は、昭和新山。雄大な自然を心ゆくまで楽しめた。最初はこの山は有珠山の噴火により隆起した、名前が示すとおりの新しい山だブラウンのむき出した山肌から、白い煙がひと筋上がっていた。

何軒か並ぶ土産物店からステンドグラスの店に入り、孔雀をデザインしたステンドグラスを買い求めた。つがいのだろうと思われる2羽の孔雀が、あなたのところへ行きたいと私には思えた。

次は洞爺湖。世界サミットを一週間後に控えた折から、警備のリハーサルなとは言え物々しい。全国から参集した警備の援軍があふれていた。

観光バスの移動中は、前と後に10台ほどの護衛車が伴走してくれている心強い。サミットの 『洞爺湖ホテル』 が山頂の霧の中でうっすらと窺えた。

旅行を終えてからしばらくは、近辺の模様やホテルの様子などがＴＶから流れてきた。グッド・タイミングだった。 <つづく>