☆ゆきむら殺人事件
ゆきむら殺人事件 第二章喧騒の中のキッチン(4) 作 元川 芹香
「どうしてバカ里が怒鳴ったの!もし、ウラテンがいなかったら、この店とっくに潰れていると誰もが思っているでしょうに」 いつもはクールな富田が、少し興奮気味の口調で堺に対して聞いた。
「ことの発端はワークスケジュールの管理らしいの。あの日は近くで盆踊りがあって、帰り客ですごく忙しくなった。キッチン内は、店長に佐々木さんと、新人2人でパニック状態だったらしいの
どうにかオーダーの峠を超えたところで、店長はいつもと変わらずにワースケ通り上がったみたい」という。山崎は話半分で、あらかた想像がつき待ちきれずに話を接いだ。
「なるほどね。大体の察しがつきました。新人にはまだ、営業のことしか教えてないのだろうから、佐々木さんが全て残り作業を一人でひっかぶったって訳ですね」
「山ちゃん、ご名答!あんまり頼りにならない新人を上げた後に、キッチンのラストラインで入ったバイトの白石君と二人で話しながら締めの作業していたとき、店長、入って来るやいきなり・・・
『佐々木、お前何やってるんだ。俺に喧嘩を売っているのか!なんでワースケ通り上がらないんだ。お前がそうだから、この店の人件費がかかるんだよ。社員だったら、人の管理を徹底しろ』
と真っ赤な顔で怒るだけ怒ってキッチンを出ていったんだって」 堺の話を聞いて、怒り心頭に発した富田は、ますます中里が許せなくなった。
「何がワースケ通りよ。客数があがればラインが伸びるのは当然のことでしょうが!大体地域の行事も把握せずに、新人2人を同時にぶち込んだワースケ引いたの誰なのよ、自分でしょうが。
ホントなら、『半人前3人を抱えて良くやった』ってウラテンを誉めてやるべきだろうが、後始末まで押しつけられて。本当に可愛そうよ。完全にパワハラだわ!よーし、私が地区長に談判する」 <つづく>
「どうしてバカ里が怒鳴ったの!もし、ウラテンがいなかったら、この店とっくに潰れていると誰もが思っているでしょうに」 いつもはクールな富田が、少し興奮気味の口調で堺に対して聞いた。
「ことの発端はワークスケジュールの管理らしいの。あの日は近くで盆踊りがあって、帰り客ですごく忙しくなった。キッチン内は、店長に佐々木さんと、新人2人でパニック状態だったらしいの
どうにかオーダーの峠を超えたところで、店長はいつもと変わらずにワースケ通り上がったみたい」という。山崎は話半分で、あらかた想像がつき待ちきれずに話を接いだ。
「なるほどね。大体の察しがつきました。新人にはまだ、営業のことしか教えてないのだろうから、佐々木さんが全て残り作業を一人でひっかぶったって訳ですね」
「山ちゃん、ご名答!あんまり頼りにならない新人を上げた後に、キッチンのラストラインで入ったバイトの白石君と二人で話しながら締めの作業していたとき、店長、入って来るやいきなり・・・
『佐々木、お前何やってるんだ。俺に喧嘩を売っているのか!なんでワースケ通り上がらないんだ。お前がそうだから、この店の人件費がかかるんだよ。社員だったら、人の管理を徹底しろ』
と真っ赤な顔で怒るだけ怒ってキッチンを出ていったんだって」 堺の話を聞いて、怒り心頭に発した富田は、ますます中里が許せなくなった。
「何がワースケ通りよ。客数があがればラインが伸びるのは当然のことでしょうが!大体地域の行事も把握せずに、新人2人を同時にぶち込んだワースケ引いたの誰なのよ、自分でしょうが。
ホントなら、『半人前3人を抱えて良くやった』ってウラテンを誉めてやるべきだろうが、後始末まで押しつけられて。本当に可愛そうよ。完全にパワハラだわ!よーし、私が地区長に談判する」 <つづく>
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