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☆エッセー「鬼の撹乱」

鬼の撹乱 (一) 芹香ママ

数日来、体調が少し良くない。梅雨前の気圧配置の影響かなと思っていたが、何しろ朝起きが億劫に感じる、特にこの日は…。体温計は36.8°を示している。私の平熱は35.5度だからかなり高い。

一週間後には、従妹と蓼科の 「バラクラ・イングリシュガーデン」 の日帰りツアーを申し込んでいる。心配になって近くの内科医院を受診した。

内診を終って、抗生物質と張り薬に錠剤、顆粒を処方された。ひと昔ほど前は、ビニール袋いっぱいに入った薬を窓口で受ける年配の人を見ると不思議に思ったものだが、今日の自分は同レベルだ。

何十年このかた、風邪を引いても37度台になった記憶はない。さすがに難儀だ。アイスノンを枕に、氷嚢を頭に乗せて横になっていると、少しは楽になる。つれあいは 「鬼の攪乱だな」 と笑う。

翌日、昼近くに熱が少し下がってきた。食欲も少し出てきたようである。以前、「暮らしの手帖」 の記事 「白がゆを炊く」 をスクラップしていたのを思い出し、探して作ることにした。

初めに、米1カップを30分前に研ぎ、ザルに上げて水を切る。土鍋に水5カップと研いだ米を入れて火にかける。5分位して沸騰してきたら、鍋肌に焦げ付かぬようかきまぜる。

アクをていねいに掬い取り、米を指で潰してみる。つぶれたら火を止め、蓋をして30分程おく。白く、ふんわりとしたお粥が炊けた。これが何とも美味しい。

今迄、あまり料理本を参考に作ることもなかった。味加減も適当な目分量の自己流で作ってきたが、今になって考えさせられた。 <次へ>

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